まずは、佐藤信彦様からいただいたメールをご覧下さい!!
「上田一生 様
お忙しい中、ご連絡ありがとうございました。
(中略)
今回、PNASに掲載されました国立極地研究所・渡辺佑基助教のペンギンビデオ論文に関するご報告です。
日本のデータロガーを用いた研究は、3大ジャーナル(Nature, Science, PNAS)へのアクセプト例がなく、越えられない壁となっていました。しかし、今回、渡辺助教の論文がその壁を超えました。
日本バイオロギング研究会の大きな一歩であると思います。
メディアでは、ビデオ映像ばかりフォーカスされている気がしますが、あの論文は頭に装着した加速度データとの併用で濃厚さを増している研究であると自分は考えております。
渡辺先生のブログには、さらに多くの論文に関する情報が掲載されています。
」
是非、ご覧になってください。
渡辺佑基Online
佐藤信彦様、いつも貴重な最新研究情報をいただき、本当にありがとうございます_(._.)_!!また、先日(1月28日)の研究会に私が参加できず、お話を伺えずに終わってしまい、本当に申し訳ございませんでしたm(__)m!!
さて、今回、渡辺佑基先生のご研究の成果が世界の科学研究に関する「3大ジャーナル」で同時に掲載されたこと、私自身も大変嬉しく誇らしく感じております(^o^)v!!「ついにやった!!」という感じですね(^○^)!!
この「3大科学ジャーナル同時掲載」という事実は、日本が世界をリードしている科学的研究分野の中でも、バイオロギング研究が極めて注目度が高く、かつ高い専門的評価を受けていることを立証した、記念すべきできごとだと思います!!しかも、その研究が「ペンギンの採食行動」をテーマとするものであったことは、私には、単なる偶然だとは思えないのです。
これまで、国立極地研究所を中心に着実かつ大胆に蓄積されてきた「テレメトリー」、「アナログデータロガー」そして「デジタルデータロガー」と「映像データロガー」による膨大かつユニークな研究実績と、積極的な国際的研究活動とが、世界の研究者や科学者に高く評価されたことは言うまでもありません。日本バイオロギング研究会の活動実績は、ペンギンだけにとどまらず、実に多様な研究テーマに彩られています。
しかし、ペンギンに関して言えば、欧米では、特に18世紀後半以来、多数の研究者が輩出し、多くの著名な科学的研究実績が蓄積されてきました。250年以上にわたる「ペンギンの科学的研究の歴史」からみると、残念ながら「日本のペンギン研究実績」は、国際的にはあまり高く評価されてこなかったと言わざるを得ません。そもそも、30年ほど前までは、「ペンギン研究者」そのものが日本には数えるほどしかいなかったのですから…。
今は違います。1980年代後半からの28年間に、「日本のペンギン研究」は長足の進歩を遂げたと言ってよいでしょう。バイオロギング研究の発展はその中心的原動力なのです!
ペンギンの科学的研究に関する欧米での注目度や評価は、日本とは比較にならないくらい高いものです。その証拠に、ペンギンに関する単行本の出版点数やペンギン研究者の人数、ペンギン研究に費やされた費用を比較してみれば、その差は歴然としています。あるいは、一般向け科学雑誌(ナショジオなど)にペンギンがどれだけ頻繁にとりあげられてきたか、確認してみてもよいかもしれません。
そういう客観的・歴史的経緯と環境とを思うとき、今回の「3大科学専門誌同時掲載」という事実は、極めて重要だと思うのです。日本のペンギン研究にとって、これは間違いなく大きな節目の1つだと言えるでしょう!!
安藤達郎先生の「ペンギン進化に関する研究」など、最近の日本のペンギン研究の地平はますます拡がり、しかも国際的に高いレベルで深められつつあります。
ひょっとすると、私たちは、ペンギンの科学的研究の分野で「日本が世界をリードする時代のはじまり」に立ち会っているのかもしれません。日本バイオロギング研究会をはじめとする意欲的・積極的な研究者グループのますますのご活躍を心からお祈りすると同時に、ぜひ、ほかの研究手法、研究分野でも、ペンギンに関する斬新で個性的な研究が試みられ、新たな若い研究者が名乗りをあげて下さることを楽しみにしております!!
佐藤信彦様ご自身のご研究が、近い将来、大輪の花を咲かせることを、心から願っております(^○^)!!