9月8日(日)に「確保」されたケープペンギンについて考えたこと

2024 年 9 月 9 日 月曜日

 8月25日(日)に日間賀島で「行方不明」となったケープペンギン(メス・6歳)が、2週間後の9月8日(日)、約45キロメートル離れた地点で無事「確保」されたというニュースが、9月9日(月)に報じられました。

 その詳細につきましては、以下でご確認下さい。

https://news.yahoo.co.jp/articles/6328ce9ad3432806ef64f646bd62a4f20bfe7234

 まずは、「ペンギンの捜索」にあたられた皆様、貴重な情報を提供下さった方々、そして実際の「確保」作業にあたられたスタッフの皆様・・・全ての方々のご努力、ご協力、献身的な活動に敬意を表します。皆様の我慢強く、決め細かな活動がなければ、このような結果にはつながらなかったと考えております。

 ところで、日本沿岸部で「海に出たペンギン」には、様々な「危険」が待ちかまえています。

 海上・海中では、サメ、オニカマスなどの捕食者、漁網、定置網、海洋ゴミ、流出重油、船舶のスクリューなど。陸上では、イヌ、ネコ、キツネ、タヌキ、イタチ、ハクビシンなどの捕食者、車、側溝など。南半球に生息する野生のペンギンたちも、このような「危険」と常に隣り合わせで生活しています。

 今回「行方不明」となったケープペンギンは、このような「危険」が待ち受けている中を、2週間、無事生きぬいたのですから、「幸運」だったと同時に「たくましさ」を発揮したと言えるでしょう。

 野生のペンギンたちは、どんな種類であっても、とても「たくましく頑健」です。よほど特殊で過酷な状態にならない限り、簡単に「大怪我」をしたり「餓死」したりしません。それは、今回のケープペンギンが証明してくれていますね。

 大事なことは、そんな「頑健なペンギン」たちが、いま、「種としての絶滅の危機」に瀕していることです。現在、野生のペンギンは18種いますが、その内11種に「絶滅の危機」が迫っています。

 つまり、「南半球の海と陸」では、「たくましいペンギン」たちを「絶滅に追い込む」ほどの、様々な環境変化や「人間によるストレス」が急激に増加しているのです。

 今回のできごとをきっかけに、「野生のペンギンたちの現状と未来」について、考えていただければ幸いです。

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