「南極南大洋連合」の関根彩子さんから「ペンギンモザイクプロジェクト」開始のお知らせが届きました。

2010 年 10 月 8 日 金曜日

南極南大洋連合(略称ASOC)日本事務局の関根彩子さんから、以下のような告知が届きました!南大洋の全ての生きものたちと人間が共存共栄できる未来のために、これからも協力していきたいと考えております。

なお、ASOCについては、次回の「ペンギンまみれ」でご紹介する予定です。

ペンギンモザイクキャンペーン開始のお知らせ

世界で最も資源量があるとされ、南極生態系の基礎を支えているオキアミ資源は、近年の地球温暖化の影響等により、分布の変化や、氷の減少による局地的な激減も観察されています。ペンギンは、世界で最も過酷な環境に生きる野生生物に数えられており、その主な食糧源のひとつがナンキョクオキアミです。
ナンキョクオキアミ資源の状況が、オキアミ捕食者、中でもペンギンの個体数にも影響を与えていることが最近指摘されています。

CCAMLR(南極の海洋生物資源の保存に関する委員会)は、毎年の科学作業部会や科学委員会、締約国会議で、オキアミ資源の利用と管理の方法などを検討・規定しています。今年の会合は10月25日〜科学委員会、11/1〜委員会(コミッション)の予定でオーストラリア タスマニア州ホバートにて開催されますが、南極のオキアミ資源に影響を与えるオキアミ漁の増加や地球温暖化などの脅威を背景に、委員会は今日より高度な管理施策を策定することが求められています。管理施策を決めるにあたっては、ペンギンなどの各国がどれくらいのオキアミを漁獲してよいかを計算する際、ペンギンなど、オキアミを食べる野生生物の保護を十分考慮して決める必要があります。

南極オキアミ保全プロジェクト*は、南極の食物連鎖の基礎であるナンキョクオキアミを適正に保護することで、ペンギンなどの捕食者を含む南極の生態系を守ることを求めて2007年から活動しています。今年のCCMALR会合を控えて、南極オキアミ保全プロジェクトでは、オキアミの管理施策を改善して、ペンギンやアザラシ、魚やクジラなど、オキアミが支える南極の生態系を守ろう!という思いを世界から結集する”ペンギンモザイクキャンペーン”を開始しました。これは、世界で、この趣旨に賛同する個人がポートレート写真を送り、それらの写真がジグソーパズルのちいさな1ピースのようになって、ペンギンの絵(写真)を構成するというものです。
世界各国で呼びかけをしていますが、中でもペンギン好きが多いといわれる日本からの参加も大募集しています。
最終的にできあがったペンギンの絵は、2010年のCCMALRの会合の会場で、あつまった25ヶ国の代表団に手渡されます。

できあがったペンギンモザイク作品は、10月末〜11月始めにかけてオーストラリアのタスマニアで開催される(CCAMLR)の年次会合で、各国代表団に手渡されます。

ロジェクトページへのリンクはhttp://www.krillcount.jpからどうぞ。

お問い合わせ: 南極オキアミ保全プロジェクト
関根彩子
メール:okiami@krillcount.jp

*南極オキアミ保全プロジェクト(The Antarctic Krill Conservation Project)は、オキアミの保全を進めるために多くのNGOが協力して活動しているネットワークです、ASOC:The Antarctic and Southern Ocean Coalition(南極南大洋連合)PEW Charitable Trusts運営委員を務めています。
ASOC:http://www.asoc.org/
The Pew Charitable Trusts:http://www.pewtrusts.org/

コメント / トラックバック 2 件

  1. むらペン より:

    オキアミもきちんと考慮しないといろいろな生物を守れないのですね。生き物のつながりって大切ですね。

  2. 上田一生 より:

    むらペン 様

    コメントありがとうございます!
    まさに仰る通りです。次回のブログで細かくお話致しますが、18種類中、半数以上のペンギン達が「南大洋の恵みの中」で生きています!
    まさに、「ペンギンとオキアミ」は運命共同体なのです!

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