笹森映里隊員の南極越冬便り~第3回~(^○^)!!

2016 年 2 月 29 日 月曜日

「今月に入り、56次越冬隊と57次夏隊が少しずつ”しらせ”に帰って行き、14日からは57次越冬隊30人のみが昭和基地で暮らしています。夏隊がいる間は、昭和基地以外での野外観測もたくさん行われました。第3回からは少しそのときに出会ったアデリーたちを紹介したいと思います。

まずは1月6日にスカーレンで出会った迷子アデリー。スカーレンというのは昭和基地から南に約70km、ヘリコプターで30分程の露岩地域で、私は岩石サンプリング調査の支援で行ってきました。採取した岩石から、そこで氷がどのように減少してきたのかを調べるそうです。周辺にはペンギンのコロニーは無いと聞いていたので、まさか会えるとは思っていなかったのですが・・。

夕方歩いていると近くから何か声が聞こえてきます。気のせいかと思ったのですが、、しばらくするとまた聞こえます。よく周りを見てみると、岩の陰から嘴がのぞいているのが見えました。アデリーが1羽だけ。隊員が観測を行う横を通り過ぎ、最後には池に潜っていきました。その池、海にはつながってないんだけど・・。無事仲間のところに戻られていますように。

笹森映里:(このメールは2月27日にいただきました) 笹森映里隊員の南極越冬便り~第3回~(^○^)!!

本格的な越冬隊としての活動に入られ、お忙しいところを、大変珍しいペンギン情報をいただき、本当にありがとうございました!!このような「はぐれペンギン」が時々いる…ということは、様々な記録や目撃者からお話を伺っておりました。しかし、映像とともに、正確な場所や状況まで教えていただき、記録できましたことは、本当に幸運です!!

第57次越冬隊員としての本来任務でご多忙のところを大変申し訳ございませんが、もし可能でしたら、この個体のその後の状況がわかりましたら教えていただければ幸いです!!

いただいたメールでは、午後8時過ぎには日没があり、晴れた夜にはオーロラが観られるようになってきて、日に日に冬が近づいていると伺いました。アデリーは南極の冬を海で過ごします。この個体が、食べ物のない「池」で暮らしていけるはずはありません。この後、このアデリーがどんな行動をとるのか?大変興味深く拝読致しました!!

どうか急なブリザードなどにお気をつけて、お元気でご活躍下さいませ!!

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