2022年1月15日に発生した「ペルーでの原油流出事故」につきましては、スペイン語圏の様々な報道媒体で、詳細かつ膨大な量の情報が流れております。現地の状況を紹介した多くの動画情報もあり、救護されたフンボルトペンギン(原油を浴びた若鳥など)が複数いることがわかります。
今回ご報告致しますのは、1月24日(月)に、ペンギン会議研究員の佐野 淳様を通じて、リマ(ペルー)在住の戸泉誠司様からいただいた情報です。まずは、戸泉様から佐野様に寄せられたメール(◇「」内)をご覧下さい。
◇「佐野様、
大変お世話になっております。 環太平洋の国々が色々注意して警報をだしたりして被害がでないようにしたのに、ペルーは相変わらずで、警報も出さなかった為に北の方では二人高波で亡くなりました。・・(中略)・・油は今リマから北に4時間ほど行ったバランカまで広がっているようで、あと数日でピウラあたりまでも広がるようです。あまり情報は無いのですが、ペルーの森林野生動物局の発表では、今までにアンコン、バンタニーヤ、チャンカイの海岸で51個体を救出して、パルケ・デ・ラス・レジェンダス動物園に送っているようです。その中に、6羽のフンボルトペンギンの記載もありました。 今後も被害が広がりそうです。 」
この中で紹介された具体的情報は、ペルーの大手経済新聞「ヘスチョン」の記事を参考にしたものとのことです。ペルー現地では、油汚染された海鳥やその他の動物たちが、動物園に収容され、専門的治療や手当てを受けているようです。このような非常事態に、動物園や水族館やそのスタッフが果たす役割はとても大きいと思います。
今回の原油流出は、南緯12度36分に位置するペルーの首都=リマの西方で発生しました。従って、流出した原油は、基本的には、南米の太平洋岸を南から北に向かって流れる強い寒流=ペルー(フンボルト)海流にのって北流していくものと思われます。
この事故の情報につきましては、またご報告して参ります。