日本野鳥の会では、東日本各地で、大震災による様々な被害や野鳥への影響について継続的に調査し、その経過や結果を『野鳥』をはじめとする様々な媒体で発表しています。このレポートもその一例です。
今回は、希少な海鳥が生息する三陸の4つの島での調査結果の概要を紹介するとともに、アホウドリの索餌海域(食べ物を探して飛び回る海域)での放射線汚染の状況についても簡単な中間報告がまとめられています。
私は、特に後者の報告で紹介されていた「アホウドリ索餌図」と「福島第一原発から漏出した放射性物質(セシウム137)の海洋拡散シミュレーション図」との対比が気になりました。両者は全てが一致してはいないものの、餌生物の海中での移動を考慮すると、今後、アホウドリのヒナに放射性物質が蓄積されていく可能性は否定できないと考え、心配しているところです。
今後の、関係各機関による追跡調査の結果に注目していきたいと考えております。