昨年、7月14日(水)、仕事でメルボルンにいた私は、衝撃的なニュースに混乱していました。
長年、ペンギン会議でお世話になり、個人的にも様々な局面でご指導いただいていた私の動物学の恩師のお一人、当時横浜ズーラシアの園長でいらっしゃった増井光子博士が急逝されたのです。
死因は、イギリスでの乗馬競技での事故と伺っておりますが、いまだに、突然の出来事に事態が十分把握できない「宙ぶらりん」な気持ちが続いています。
ペンギン会議は、上野動物園の活動の中から生まれました。21年前のことです。当時は、1年に何回も会合を開き、そのたびに懇親会と称して盛大で熱い酒盛りが繰り返されていました。
さすがに皆勤賞ではありませんが、増井さんは、何回も酒盛りに顔を出して下さり、「ねぇ!上田さん!あんちゃん(ペンギン会議代表の降籏さんは動物園界ではそう呼ばれています)に必ず野生のペンギンを見せてやってね!ゼッタイよ!!」と繰り返し、私に念をおされました。
もちろん、そのお約束は「チリへのペンギンツアー」で果たしました!
それどころか…、増井先生ご自身が、ペンギン会議が企画したニュージーランドのペンギンツアーに参加されたんです。
「ねぇ!上田さん!いつかこうやって、日本の動物園ファンや園館関係者が、野生地を直に観察したり、保全活動に協力することが、ごく普通の当たり前のことになるといいわね!!」
キガシラペンギンの姿を双眼鏡で追いながら、小さな声でそう仰った増井さんの横顔が脳裏に焼きついて離れません。
増井先生!ペンギン会議は、まだまだこれからです。どうか、これからも私たちをお導き下さい!!
増井光子さんの一周忌にあたり、あらためて御霊の安らかならんことをお祈り申し上げます。
ああ、もう一周忌なのですね。
ご一緒したNZのぺんぎんツアーは96~97年。
14,5年前になりました。。。
増井さんが退職するときに、「たくさんのミームを残したい」
と、言われました。
動物園の女性獣医の草分けとして、道を切り開き
多くの後進の方々に道を示されたその足跡は偉大ですね。
>さかもと 様
お忙しいところを、貴重なコメントをありがとうございます_(._.)_!!
今の動物園・水族館の体制の中で、後進を育てるというのは、生易しいことではないと思います。
増井先生のお人柄、行動力、気迫があってこそ、為し遂げられたことだと考えております。