葛西臨海公園改変計画についての日本野鳥の会の姿勢に賛同するとともに、貴重な葛西臨海水族園の存続と発展に期待しております!!

2012 年 12 月 25 日 火曜日

何回も述べて参りましたが、私は「日本野鳥の会」の会員です。会員には毎月情報誌『野鳥』が送られてきますが、その最新号(2012年12月号)の記事に、以前からの様々な憶測や疑念につながる内容を見つけて、少し納得し、かつ心配しております。

それは…「支部の取り組み」という見開きページ(16・17ページ)の記事です。日本野鳥の会東京支部は、「2020年に東京都が招致を計画しているオリンピック」が仮に計画通り実現した場合、今の構想では、葛西臨海公園の敷地内にある3分の1の緑地を変更して「カヌー・スラローム競技場」を造ろうとしており、これによって貴重な葛西臨海公園の自然が破壊されるとして、「オリンピック招致委員会理事長」と「東京都知事」宛に「都立葛西臨海公園での2020年東京オリンピックカヌー競技場建設の変更についての要望書」を提出した。…とのことです。

記事にもある通り、たしかに葛西臨海公園は原生の自然ではなく造成された公園です。しかし、公園が立地する地域は、東京湾の干潟や浅瀬が連続する地域で、環境省の「日本の重要湿地500」にも選定されています。また、公園は開園から23年が経過し、土壌も植生も豊かになって、多様な生態系が形成されています。その中には、東京都23区内で絶滅危惧種に指定されている生物26種も含まれているのです。また、葛西臨海公園の年間入園者は、平成23年度には320万人以上にも達し、広く市民の憩いの場として親しまれているのです。

しかも、ウワサによれば、葛西臨海公園内にある葛西臨海水族園にも、これに伴う「大規模なリニューアルないし移転計画」があり、既存施設の全面的変更計画が「厳しい箝口令の下」に進められている…とのことです。これはあくまでも「ウワサ」に過ぎませんが、「ペンギンは葛西から姿を消した方がよい」との意見もあるとのこと…!?真偽のほどは不明ですが…。

私は、決して「東京都のオリンピック招致計画」に異を唱えるものではありません。また、新しい「環境と生命に配慮したオリンピック」というスタイルには、むしろ全面的に賛同するものです!!なればこそ、東京湾の既存の貴重な自然環境を大きく掻き乱し、そこに定着して久しい生物に大きな負荷をかけ、多くの都民や市民に支持され愛され利用されている重要な公園や水族園施設を破壊し乱暴な変更を強いることには、断固反対です!!

私に直接つながることについて言えば、葛西臨海水族園のフンボルトペンギン個体群の価値は非常に重要です。かつて、1996年に横浜で開催された世界初の「フンボルトペンギン保全国際会議」の際には、海外からの参加者が葛西臨海水族園のペンギン施設を訪れ、絶賛するとともに、この施設の今後の活躍に大きな期待を寄せたのです!!フンボルトペンギン飼育の中核施設としての実績と歴史を、オリンピック招致によっていとも簡単に捨て去ってしまってよいのでしょうか?大袈裟に言えば、これは「フンボルトペンギン保全を推進してきた日本の園館やその関係者」の国際的信義に関する問題なのです。

どうやら、東京都の関係者は「極めて厳しいレベルの箝口令の下にある」ようですので、このような話題は、今後ともそう簡単には表面に出てはこないでしょう。しかし、冒頭に掲げた「日本野鳥の会の記事」を見ても明らかなように、もし「2020年東京オリンピック招致計画」が実現すれば、葛西臨海水族園を含む葛西臨海公園全域に大きな改変(私は、このままいけば改悪になると理解していますが…)の波が押し寄せることは間違いないでしょう。

『野鳥』の記事によれば…「もし計画通りに進めば、2017年には着工となります」とのこと。今後の動向に、注目していきたいと考えております。

葛西臨海公園改変計画 葛西臨海公園改変計画 葛西臨海公園改変計画 葛西臨海公園改変計画 葛西臨海公園改変計画 葛西臨海公園改変計画 葛西臨海公園改変計画

コメントをどうぞ

ページトップへ