去る11月13日(木)、世界のペンギン学の第一人者、国際ペンギン会議を主導し、ペンギン生物学、ペンギン学を確立したケンブリッジ大学のバーナード・ストーンハウス博士が亡くなりました。
私が、博士に初めてお会いしたのは1988年8月、ニュージーランドのオタゴ大学で開かれた第1回国際ペンギン会議でのことでした。たった1人のアジア人であることに気づき、なかなか会議の雰囲気にとけこめないでポツンとしていた私に、優しく声をかけて下さいました。その翌日、いきなり発表の司会を任されたのです。「ここにいるのはみんなペンギン好きな仲間だから、失敗を恐れずしっかりやりなさい!」そう励まして下さった温かく力強い言葉が、今も耳の奥に残っています。
ストーンハウス博士の精神は、世界中のペンギン研究者、ペンギンの保全に携わる人々に受け継がれています。それは、さらに永く永く、ペンギンを愛する人々にバトンタッチされていくに違いありません。
博士の魂の灯火は、絶えることはないのです。
葬儀は、ケンブリッジにて、11月24日に執り行われる予定です。