昨夜(6月8日)遅く、大変嬉しいビッグニュースがアメリカから届きました‼️アメリカ、ワシントン大学のDee Boersma(ディー・ボースマ) 博士が 「2021年度 アメリカ芸術・科学アカデミー会員 : American Academy of Arts and Sciences member」に選ばれたのです‼️アメリカ芸術・科学アカデミーは、1780年に創設され、芸術・科学(学問)の分野で顕著な業績を上げた人物を選出し顕彰する組織・制度として知られています。
ボースマ博士は、その「CLASS Ⅱ Biological Sciences」の「SECTION 4 EVOLUTION AND ECOLOGY」の「New Members Elected in 2021」にリストアップされたのです。詳細は、以下のサイトをご覧下さい。
https://mailchi.mp/uw/spring2020-newsletter-5165560?e=a6f648c6f6
正式な式典などは2022年10月に行われる予定だそうです。最近では、ジョン・レノンさんやダーウィンフィンチの研究で知られるブラント夫妻などがメンバーとして選ばれています。
今回のニュースで特に嬉しかったのは、世界のペンギン研究を牽引しているボースマ博士の長年の業績が高く評価されたことはもちろんですが、博士の専門=「ペンギンの保全生物学」が権威ある専門組織から高い評価を受けたことです。つまり、1980年代から40年以上にわたって、博士が取り組んできた大きなテーマ=「ペンギンは地球環境の見張り(歩哨=sentinel)」という科学的共通認識が広く一般に普及してきた、あるいは普及させなければいけない・・・ということが改めて確認され宣言されたのです。
このブログでも、これまで何回も記して参りましたが、ボースマ博士との最初の出会いは1988年の第1回国際ペンギン会議(オタゴ大学)でした。その2年後、博士にお願いして「ペンギン会議(PCJ)」の顧問になっていただきました。また、博士をお招きして「フンボルトペンギン保護国際会議(1996年・横浜)」や講演会(2010年・東京)を開催してきました。ちなみに、写真(会食風景)は講演会の時のものです。また、2019年8月、オタゴ大学(ニュージーランド)で開かれた第10回国際ペンギン会議の時には、今後のペンギン保全の進め方について何回もお話しました。(上田の右がボースマ博士)
今、ボースマ博士の視線はペンギンが生息する南半球だけでなく、地球全体、海鳥全体に拡がりつつあります。つい先日も、多くの研究者と共に60種類以上の海鳥の過去50年間にわたる生息状況に関する論文を、著名な科学誌『Science』に発表しています。その内容と意味につきましては、また別の機会にご紹介致します。
ここでは、世界中、日本中のボースマ博士ファン、ペンギンファン、地球環境と海鳥に関心がある全ての方々とご一緒に、博士への賛辞と心からのお祝いとを申し上げたいと思います。本当におめでとうございます‼️