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ペンギンぐるみ〜その5〜セーターを着たお土産ペンギン

2010 年 4 月 9 日 金曜日

オーストラリア、フィリップ島の「ペンギン・パレード」は、世界的に有名。日没後上陸してくるコガタペンギン達を「見学する」イベントは、すでに1920年代からあったという。島が橋によって本土と繋がった1940年代からは、メルボルンからの観光客が大幅に増えた。

ビーチには専用スタンドが造られ、立派なビジターセンターもオープンした。本来、この島に生息していなかったコアラやウォンバットの繁殖センターを設け、島全体を「フィリップ島自然公園」としたのが1980〜90年代。

その頃から、重油を浴びて死ぬペンギンが目立ち始めた。近くの石油基地が疑われたが、主な原因は大型船が違法投棄する「重油混じりのバラスト排水」であることがわかってきた。

重油を浴びたペンギンは、体温を失いやすくなる。また、羽毛に付着した重油をクチバシで取ろうとして呑み込んでしまう。そういうことに対処するため、小さなセーターを編んで、ペンギンに着せると効果的だというので、ネットを通じて世界中に「セーター募集」を訴えた。それが大きな反響を呼んだ。

なぜって、「セーターを着たペンギン」が可愛かったから。本当は「かわいそう」な姿なのだが、その映像がネットで伝えられると、コガタペンギンの人気が一気に高まった。

そしてとうとう、リニューアルされたビジターセンターに、「セーターペンギン」のぐるみが登場する。リアルな等身大サイズもあるが、これはやや縮小したもの。ちゃんと、「オフィシャルぐるみ」だというタグも着いている。

やはりビジターセンターで売っている「お土産用解説書」には、実際の救護活動の写真が紹介されている。

でも、できれば、ペンギン達に二度とこういう姿はさせたくない。「懐かしく、そして少し悲しい思い出ぐるみ」で終わって欲しい。

セーターを着たペンギンのぬいぐるみ タグ プログラム 救護活動

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