トム・ライデンさんの参加は、突然決まりました。
ボースマ博士からのご紹介で、「ペンギン会議にすごく興味があって、ぜひ参加したいって言ってる人物がいるんだけど…」という一言が始まりでした。
いえ、その前段階があることも、つけ加えなくてはなりません。
今年の夏、アメリカ(ボストン)で第7回国際ペンギン会議が開催されたことは、もうご存じの通り。
それに参加した弘前大学の佐藤さんが、会期中にライデンさんと会い、「日本のペンギン会議」のことを伝えて下さったのです。
しかし、それでも、私にとっては、ライデンさんの情熱と行動力は驚きでした。
確かに、信頼できるボースマ博士が招聘されている会議だから、初めての日本でも信頼する。そういう気持ちは、わからないではありません。
でも、繰り返しますが、会社の経営者ではあるものの、今まで一度も訪れたことのない日本に、しかもご夫婦で、しかも全くの自費で、やって来る、というのは、よほどペンギンへの思いが強いからに違いありません。
白状しますと、12月5日(日)に、いわば「飛び入り」で行われたライデンさんのプレゼンテーションを、私は事情があって聞いておりません。
彼には申し訳なかったのですが、「会議進行上の裏方の仕事」で、一時、会場を離れていたのです。
プレゼンテーションの中身は、おそらく、彼が実地の経験をもつ「アフリカンペンギン=ケープペンギン」の救護活動と南部アフリカ沿岸鳥類保護財団(SANCCOB)に関わる話だったのだろうと考えています。(違ってたらごめんなさい!)
ペンギン会議2日後、ボースマ博士一行をエスコート中に、私はライデンさんご自身から直接、今回の訪日の意図や、彼が考えている「構想」について、かなり詳しくお話を伺うことができました。
一部、まだ進行中のこともありますので「確定」したわけではありませんが、ライデンさんの思いを、以下にまとめてみます。
- ペンギン保全活動の現状は、まだまだ未確認のものが多く、個々に孤立し分断された形で進んでいる。
- 従って、それらに必要な「活動資金」も、バラバラに調達されている。
- 一方、アメリカやヨーロッパでは、動物園や水族館、あるいはそれ以外の保全団体による「資金調達」活動は非常に活発で、資金力も大きい。
- しかし、そうやって集められた資金は、必ずしも適切なタイミングで最も効率よく分配されているとはいえない。
- さらに、資金を提供(=寄付)する個人や団体には、ペンギンの保全にできるだけ「有効に貢献したい」という切実な思いがあるし、そのような思いをもつ人々は増えつつある。
- しかし、上記のような事情で「ペンギン保全への効果的でわかりやすい資金提供」ができていない現状では、ペンギン保全に資金提供したいと望んでいる多くの人々の要望を実現することができず、結果として、「ペンギン保全活動」全体の進展を妨げる事態となっている。
- そこで、そういう現状を打破し、「保全活動資金」の地球的規模での効果的運用を図るためには、この事に関心がある関係者が集まり、国際的ネットワーク構築について話し合う会議を開催する必要がある。
で、そのまとめ役を「あなた(=上田)がやれ!」というのです。
しかも、あろうことか、「そのための国際会議を日本でやればいいでしょう!」なんて、軽い調子で言うんです。
「次の国際ペンギン会議を日本でやれればベストだね!」とライデンさんが言った時には、さすがにボースマ博士が「次の国際ペンギン会議はブリストル(イギリス)よ!」と、釘をさしてくれました。
さて、私は、そんな情熱家のライデンさんに、とりあえず、こう答えました。
「あなたのお気持ち、現状認識は、私と全く同じで、ご提案の趣旨に賛成です。しかし、この提案はあなたが最初に言い出されたんですから、ぜひライデンさんがリーダーシップをとって下さい。私は、喜んでサポートします!」
彼はなかなか譲りませんでしたが、最後には、「オーケー!!」ということになり、今後、しっかり相談しながら、「ペンギン保全推進のための国際会議」開催について、検討していくことになりました。
さてさて…、どうなることやら。ライデンさんのパワーと行動力、そして情熱に期待することにしましょう!!
いいですね!!!是非、分担してサポートしましょう。上田先生だけではお体がいくつあっても足りませんよ!!!!もちろん、その構想でお考えだと思いますが・・・・。私にもそうおっしゃったのですから!!!
素敵ですね〜!!「ペンギン保全推進のための国際会議」楽しみです。
penguinman 様、小澤由紀子 様
お二人とも、コメントをありがとうございます_(._.)_!!
まだどうなるかわかりませんが…、もちろん皆さんのお力をお借りしなければ実現できないことです。
何卒よろしくお願い申し上げますm(__)m!!