あの葛西から脱出したフンボルトペンギンくん=「337番」に「名前をつけては?」と最初に提案したのは、たぶん6月7日の読売新聞朝刊(都内版)、『展望室』だったのだと思います。例えば、同日の朝日新聞夕刊には、「337番」くんの面白いポーズのカラー写真が掲載されていたものの、「名付けよう」という提案はありませんでした。ちなみに…、朝日新聞では、6月15日の朝刊で、葛西臨海水族園から「脱走ペンギンの愛称募集」が発表された、という記事が見られます。
さて…、私が気になる(興味がある)のは、「名前をつけよう」と考える人々の動機です。読売新聞の『展望室』の論理は…、まず「これは葛西臨海水族園にとって入園者増加のチャンス」だということ。第2に「『337番』というネーミングはまるで囚人」だという点。
葛西サイドの「愛称募集要領」を見ると、応募はメールや郵送では不可とのこと。6月15日〜7月1日に園内にある応募箱に愛称を書いた紙を入れなければなりません。この点だけを見ると、まさに『展望室』の「入園者増加」提案をそのまま受け入れたようにも見えてしまいますね。
最近、私のところには、冗談で「ペンギン逃がせばお客が増やせますかねぇ?」という園館関係者からの「問い合わせ」が増えています。まあ…冗談なのですが、利用者の減少に悩んでいる全国の園館関係者からみれば、「ワラでもいいからしがみつきたい」という深刻な本音がその冗談の背景にあるのも否定できないのです。
一方、「番号で動物を識別する」ということが、どうして即座に「囚人」を連想させ、「自由に反する」あるいは「自由を束縛する」発想だという結論につながるんでしょうか?全ての生き物に、個体ごとに名前をつけるということは、たぶん不可能でしょう。今夜の膳に並ぶ食材の数々が「生前は〓〓さん、××くんというウシでした」とか、生ゴミをあさるカラスたちを「〓〓くんがゴミ袋を一番激しく引きちぎりました」などと表現しようとは、誰も考えないし実行しようとはしないでしょう。
なぜ、「脱出個体」だけに愛称をつけ、ほかの130羽以上の「その他大勢」は番号のままでよい、そういう結論が出せるのでしょうか?そこに働く「人間の思惑」や「価値観」に、大変興味をそそられます!!
そして…、そういう現状や関係者の対応から、人々の生き物に対する思いや、動物園や水族館への思い・評価の生の姿を垣間見ることができるのではないか?私は、そんな風に考えています。換言すれば、「葛西の脱出ペンギン」は、人間と動物との関係を探る上で、貴重なケーススタディーだと思っています。今後の展開が楽しみです!!
女子中学生ではなく、女子高生のかあちゃんとなりました。
ブログの内容から少し外れるかもしれませんが、一週間ほど前でしょうか・・・
家事をしながらラジオを聞いていると葛西の「337番」が、仲間外れになっている・・・との話が聞こえてきました。
ちょっと旅?に出ているうちに「よそ者」になってしまったのでしょうか?
例えば、親がいたとしたらわが子を忘れてしまったのでしょうか?
なんだか、気になります・・・
上田先生、こんにちは!
私の会社では、とある「機械」を使って仕事をしているのですが、1台1台に名前が付いています。
識別のためなら番号で良いわけですが(1号機・2号機など)、名前があると「一緒に働く仲間」といった感じがして不思議です。
と言っても、PCや電話機は番号だけで、名前は付いていません。
機械でもペンギンでも名前をつけようと思うのは、その人(人たち)にとっての愛情や愛着、関心の高さなのかなと思います。
皆さんの家のペンギンのぬいぐるみも、名前の付いている子といない子、いますよね!
こんばんわ!怪獣3匹の相手に忙殺されてなかなかペンギンに会いにいけません。すみだ水族館行きたい〜!会社休んで平日に一人で行っちゃおうかな〜。
愛称・名前については、単純に数の問題かな〜と思いました。
どんなに愛情があっても、10羽くらいなら個別にもつけられますが、多くなるとやっぱり番号になっちゃうしかないかな〜と。
人につける名前だって、兄弟が10人くらいいるのが普通の時代の名前は男は太郎、次郎、三郎、四郎、五郎・・・とほぼシリアル番号ですよねぇ。
子供3人の名前つけるだけでも大変だったのに、300羽なんて・・・無理!!
ちなみに、家のパソコンやプリンタや録画機などのネットワークに繋がる機器にはペンギンの名前がついていますよ。(10台はないので・・・)